那覇市内数か所に店舗展開するワイン食堂トランクが、デリカテッセンをオープン。小禄とおもろまちに誕生したDELICATESSEN TRUNQでは“毎日をもっと美味しく、もっとやさしく”をコンセプトに、職人の手間をかけて作り上げたパンと惣菜、ソムリエが厳選したワインを揃えます。
さらに2022年、デリカテッセンの商品をWEBで購入できるECサイトをリリース。「まずは県内の方に利用して欲しい」そう話す弊社代表・野間謙策に、人気ライターの三好優実さんがインタビュー形式で「想い」を聞いてくださいました。
Profile
野間 謙策Kensaku Noma
沖縄県内にてレストランや洋菓子製造販売事業、ワイン販売事業、オンラインストア事業を展開。
三好 優実Yumi Miyoshi
香川県出身。沖縄県を拠点にWEB編集、ライター、エッセイストとして活動。本「香川県あるある」の著者。
おうち時間をゆたかに
気軽に楽しむ贅沢なひとときを
DELICATESSEN TRUNQは
「ずっとやりたいことだった」
三好: ワイン食堂やチーズケーキ専門店など、これまで様々な店舗展開をされてきた中で2020年・2021年におもろまちと小禄でデリカテッセンをオープンされたとのこと。なぜデリカテッセンをやろうと思ったんですか?
野間: 実は10年前からデリカテッセンをやりたかったんです。デリカテッセンという空間が好きで、でもタイミング的に今じゃないというのが続いてて。そんな中、新型コロナウイルスの感染拡大によってレストランが動きづらくなりました。デリバリーもやってはみたものの、このままじゃいけないと思って自社を客観的に分析してみたんです。
改めて「食品製造」「洋食」「腕利きのソムリエ・シェフがいる」など自社の特徴をキーワードに起こしてみたら「デリカテッセンできるじゃん!」と思いました。唯一パンを焼く人はいなかったけど、なんとかなるかなって。(笑)
野間: 結局パン作りは、沖縄製粉さんに手伝ってもらって試行錯誤の末に開発しました。香り高い北海道産小麦「和華」を100%使った塩パンや、自家製仔羊ソーセージを丸ごと1本使った贅沢なフランクドッグはすぐに売り切れてしまう人気商品です。
また、今ではパン職人も増えてきて現在は高加水や天然酵母などの研究をどんどんやっていくことに夢中です。
商品をWEBでも!
「まずは県民に楽しんで欲しい」と
ECサイトをリリース
三好: 2店舗オープンに続いて、デリカテッセンで取り扱う商品をWEBで購入できるECサイトもリリースされました。なぜECサイトをやろうと思ったのでしょうか。
野間: デリカテッセンをやるときに、ECサイトをセットでやることは決めてました。理由があるというよりも「やらなきゃいけないもの」だったんです。デリカテッセンの実店舗が「リアルの場」だとしたら、ECサイトは「便利に使ってもらう場所」。届けたい想いをより多くの方に届けるために、手段を増やしたイメージです。
デリカテッセンとECサイトを便利に使い分けて欲しい
三好: どんな風にECサイトを使って欲しいですか?
野間: まずは県内の人に楽しんでもらいたいです。お店だとどうしても売り切れや営業時間がありますし、行き来の時間も発生する。そもそも交通手段がない人はなかなか来られない。僕自身とても好きなパン屋があるんですけど、遠くてなかなか行けず、もどかしく感じることがあるんです。そんな人に便利に使っていただきたいですね。
サイト作りはお店作りと同じ。人を感じられるサイトへ
三好: 美味しく便利に使ってもらうために、目指すイメージはありますか?
野間: サイト作りはお店作りと一緒だと思っています。たとえばワイン食堂トランクではトイレをあえて分かりづらい場所に置いていますが、お客様がトイレを探しているそぶりが見えたらすぐに案内するよう教育しています。サイトでもそれをやりたい。紹介する商品やThanksメール、梱包や発送に「人」を感じられる「来て楽しいサイト」にしていきたいです。極端な話、楽しく使ってもらえればサイトに訪れていただけるだけでもいいと思ってます。
数分でできる
毎日の幸せを届けたい
自社商品+いいものを
三好: デリカテッセンとECサイトでは、どのような商品を買うことができますか?
野間: 今はまだ試行錯誤中ですが、自社で製造する商品と、それらと相性のいいものを取り扱う予定です。たとえばみやぎ農園さんのマヨネーズやしらかわファームさんのジャムは1個600~700円と高級で、それだけを買うのはハードルが高い気がします。
だけどうちに来るお客様は、スーパーでも安いパンは買えるのに、わざわざうちを選んで少し高いパンを買いに来てくれる人。そんな価値観で買い物をしてくれる人に対して、さらに食卓が豊かになるような+αの提案をしていきたいんです。
商品同士を組み合わせて、数分でできる毎日の幸せを提供したい。
野間: たとえばヌチブタファームさんのパテをうちのバケット「Air」に挟んで、みやぎ農園さんのマヨネーズをかけてオーブントースターで温めたら、最高の朝ごはんになります。
野間: 僕がよくやるのは、家で赤ワインを飲む時に必ずトーレスの黒トリュフポテトチップスを食べること。
外でワインを飲むより安く、贅沢な時間が味わえるのでおすすめです。
県内では手に入りづらいものも。
野間: 提案や組み合わせで取り扱う商品の価値を最大限引き出したい。それが商品を置かせてもらう責任だと思っています。そうすることでお客様にも「数分でできる毎日の幸せ」を提供したい。
僕は母ちゃんのごはんが一番うまいと思ってるんですけど、それは朝早くから手間暇かけて作ってくれていたからです。今は共働き夫婦も増えてきていて、なかなか手間暇かけたごはんを作るのは難しいですよね。そこをお金で買える価値に変換していくことが僕らの仕事だと思うんです。30分くらいかかる朝食準備を2~3分でできて、家族の食卓がゆたかになる。それは食育にも繋がると思ってます。
ECサイトも結局「人」
人にこだわって商品を
提案し続けたい
オープン当初から「人」にこだわり、お客様に「どうしてうちのお店に来てくれたのか」を来店された方に伺う時期もあったという野間社長。「ECサイトも結局『人』。”毎日をもっと美味しく、もっとやさしく”というコンセプトが、あらゆる手段で広がってくれれば嬉しいです」と話します。
デリカテッセンやサイトを覗くたびに、おうち時間を彩る何かに出会える。そんな空間がひとつあるだけで、暮らしがゆたかになるのかもしれません。少しだけ気分を変えたい、そんな日に、数分でできる毎日の幸せを探しにサイトを覗いてみてはいかがでしょう。
毎日をもっと美味しく、やさしく